WebディレクターをしているAluckyです。

Webディレクター業務は、取引先とのやりとりや制作陣への指示のため、メールにかける時間は多くなりがちです。これらの過程で、うまく伝えられずに余計に時間がかかってしまった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。文自分の考えを正しく文章化し、相手に伝えることってなかなか大変ですよね。

でも、大丈夫。ちょっとしたコツを覚えるだけで、メールでの情報伝達力をグッと上げることができるんです!

という訳で今回は「仕事が早いWebディレクターは既にやっている、7つのメール作成術」と題して、「相手に伝わらない」を減らし、結果的にメールにかける時間も減らすことができる基本的なノウハウをまとめてみました。

敬語や文法など、小難しい話はひとつもありません。とってもシンプルなものばかりなので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

 

【その1】何についての話なのか、先に書いちゃう

いきなりダラダラと書かれている文章は、とっつきにくい印象を持たれてしまいます。

いきなりダラダラと書かれている文章は、とっつきにくい印象を持たれてしまいます。何が言いたいのか分かりにくくなってしまいます。このため、理解されやすくするために、初めに話の目的を書き、読み手を”書き手と同じ目線”に導いてあげることが重要です。

先に話の目的を書くことで、あとに長めの文章が続いたとしても読み手はスッと頭に入ってきやすくなります。何のついての話なのか、分かったうえで読み進めることができるからです。

メールの件名に、話の目的をそのまま書いてしまうのも有効です。

 

【その2】センテンスは短く、まとまりを意識する

長文は情報量が多くなり、何が言いたいのかぼやけてしまいがち。伝えたいことがたくさんある場合は、センテンス(句点から句点まで)を30文字~50文字程度に抑えるとことを意識して書きましょう。

また、言いたい内容ごとに行間を入れ、話の切り替わりを表現します。内容にもよりますが3行程度のまとまりにすると、読み手は話の内容をパッと認識できるようになります。また、文章にリズムやスピード感が生まれ、分かりやすさも増します。

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×悪い例

先日ご依頼いただいた”実店舗の販売促進方法”というお題についてですが、
社内メンバーと検討をしてみたのですが、未だ実店舗に伺ったことが無かったため
販売者目線のイメージが湧いてこずに良いアイデアを出すことができなかったのですが、
実店舗にお伺いをさせていただきスタッフの方々のお話を直接聞かせていただければ
良いアイデアが出てくると感じましたがいかがでしょうか?
つきましては~(後略)

○良い例

件名:【ECサイト】実店舗 訪問のお願い

■実店舗 訪問のお願い
先日ご依頼いただいた販売促進の件ですが、
残念ながら良いアイデアが浮かびませんでした。

ついては、実店舗のスタッフの方々と直接お話しをさせていただき、
もう少々イメージを膨らませる機会をいただけないでしょうか。

つきましては~(後略)

 

【その3】長くなりそうなら、箇条書き&見出しで区切る

「センテンスを短く」とは言っても、長文にせざるを得ない場合もあります。そんな時は、思いつくまま書こうとせずに「箇条書き」「見出し」をうまく用いましょう。

これらを使うと要点が明確になり、文章が書きやすくなります。読み手にとっても、いま何についての話題が展開されているのか迷わずに読み進めることができます。

■ サイト改善のご提案
1. 実施の目的
2. 現状分析
3. 課題抽出
4. 解決策
5. 具体的な施策

■ 1. 実施の目的
まず最初に~(後略)

 

【その4】記号をうまく使う

文章ばかりだと、メリハリが無くなって目に飛び込んできません。読ませる工夫として、要所で「記号」を用いるのも有効です。

例えば、キーボードに「しかく」と打ち、変換してみましょう。「■□◆◇…」といった、さまざまな記号が出てきます。これらを見出しの頭に配置することで、見出しを目立たせることができます。

個人的によく使うのが、①②③などの「丸囲み数字」(ひと昔前までは機種依存文字として扱われていました)。「いち」「に」「さん」など打って変換すると出てきます。目立つうえに、「①についてですが~」というように読み手との共通言語として用いることができて便利です。

※記号を多用すると軽薄な印象を持たれてしまうので注意。

 

【その5】簡単な言い回しにする

小職としては僭越ながら認知的内容に齟齬があるかと存じ、
鑑みるに弊社人員の所見と致しましては~

極端な例ですが、こんなこと書かれてもさっぱり頭に入ってきません。難しい言い回しをしたり、見慣れない漢字を多用して、満足しているのは書き手だけです。あまり面識の無い相手だと、めんどくさい相手という印象を持たれてしまう可能性もあります。

ビジネスメールでは文学作品のような名文を書く必要はありません。肩の力を抜いて、誰が読んでも理解できるような分かりやすい文章を書くことを意識してみましょう。

 

【その6】略語、業界用語を多用しない

あなたが「当たり前」と思っている用語は、みんなが理解しているとは限りません。

あなたが「当たり前」と思っている用語は、みんなが理解しているとは限りません。例えば、「JS」。これが「JavaScript」を指していると理解できる人は、Webの制作現場に近い人以外ではあまりいないかもしれません。

面倒に思っても、略さずに書く。分かりにくい用語だったら、言い換えられないか考えてみる。読み手に曖昧に受け取られてしまわないためにも、そんな心がけも大切です。

 

【その7】気持ちを込める!

メールは、できるだけ気持ちを込めて書きましょう。

メールはできるだけ気持ちを込めて書きましょう。最後だけ具体的な「術」から離れてしまいますが、実はとっても大切なこと。今回ここで書いたようなことを追及しすぎると、ビジネスライクで冷淡な文章になりがちです。気持ちがこもっていないと、思わぬところで擦れ違いが生じてしまうことも……。

そうならないためにも、書き手の人柄が感じられるような優しさと、ほんのちょっとのユーモアを時おり交えてみるのも良いでしょう。そのような”ぬくもり”が感じられる文章は、ネットを介したやりとりでも不思議と気持ちが通じるものですから。

 

あとがき

メッセンジャーやプロジェクト管理ツールなどを用いる機会も増えてきましたが、社外の方々とのやりとりは未だにメールが主流。Webディレクターたるもの、メールを疎かにする訳にはいきません。

ここでの文章のはこびが良くなれば、相手との円滑なコミュニケーションが築けるようになります。結果、必要以上のやりとりを減らすことができ、制作進行のスピードが増します。Webディレクターのメールで、プロジェクトの進行や成果が左右される側面もあると言って良いでしょう。

今回ご紹介したノウハウはごく基本的なものばかりでしたが、うまく実践すると「相手に伝わるメール」が書けるようになると思います。プロジェクトを効率よく動かすためにも、メールでの情報伝達能力を高めることに取り組んでみてはいかがでしょうか。

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