8月からソニックムーブでディレクターをしているluckyと申します。

報道機関向けに、自社製品などを発表するプレスリリース。配信代行にお金を払い、どこかのサイトの隅っこに掲載されただけで”載った気”になっていませんか? お金をかけずとも、会社の知名度がなくても、ちょっとしたやり方をするだけでプレスリリースの内容をさまざまなメディアで紹介してもらうことはできるのです。

特に昨今のスマートフォンのアプリにおいては、「アプリ紹介サイト」で採り上げられないとダウンロード数が全く伸びない状況のため、プレスリリース配信の重要性はよりいっそう高まっています。

そこで今回のエントリーでは、”誰でも、お金をかけずにできる効果的なプレスリリース配信方法”をいくつか挙げてみたいと思います。

独自に配信先を探す

独自にプレスリリースの配信先を探す

プレスリリースは、お金を払って配信代行に頼むだけが手段ではありません。「ここに載ったらイイナー」と思うニュースサイト等に、勝手にプレスリリースを送ってもいいのです。

ニュースサイトをよーく見てください。フッター等に「プレスリリース受付」といった文言がありませんか? ほとんどのニュースサイトでは、そのようなリンク先に「プレスリリース送付先アドレス」を用意しています。

広く門戸を開放しているのだから、利用しない手はありません! 敷居高く感じてしまうかもしれませんが、この宛先にプレスリリースを送ってみましょう。

こうやって載せてみたいニュースサイト等にアタックしたら、その活動をまとめていきます。「このサイトは〇〇の話題が載りやすい」などのメモと共に更新を重ねた独自の”配信先リスト”を作っていけば、配信代行にも勝るとも劣らぬプレスリリースの掲載経路ノウハウが自然と溜まっていくはずです。
無料で効果絶大なプロモーションができるんですから、この活動はとっても重要ですよねっ!

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ニュース性、価値を持たせる

プレスリリースのニュース性、価値を持たせる

ニュースサイトの編集者は、プレスリリースを黙って載せてくれる博愛精神に溢れる人ばかりとは限りません。閲覧者に”読まれやすい記事”を載せ、担当サイトのPV数や媒体価値を上げたいと考える人がほとんどではないでしょうか。

ということは、プレスリリースの採用確率をUPさせるためには、”価値のある話題”を提供してあげる必要がありそうです。

よく陥りがちなのが、事実だけの羅列。その会社にとっては凄いことでも、一般的に「だから何?」と思われてしまうような内容では誰の記憶にも残りません。誰かに何かを知ってもらいたい目的でプレスリリースを出すわけですから、情報価値を増すために”世の中にとって意味のある題材か、メリットのある内容か”を吟味して書くべきなのです。

プレスリリースを受け取る編集者の元には1日に何百という原稿が届いています。そんな状況の中でも他に埋もれずに目に留めてもらうためには、読んでくれる編集者・読者のキモチに立って”ニュース性・メリットのある話題か”にこだわって書くことが重要なのです。

目を引く作りにする

目を引く作りにする

一瞬で目に留まってもらうために、キャッチフレーズは短く、インパクトを持たせることが重要。さらに、文字ばかりの文章なんて誰も読まないので、プレスリリースの1枚目の上部に画像を使うなど見せ方にこだわるのも大切です。

キャッチフレーズの作り方はいろいろあるのですが、すぐにできるところだと以下のようなパターンも有効です。編集者に対して、「これはニュース性がありそうだぞ」と匂いを嗅ぎ取ってもらうことも可能でしょう。

1)”日本初””No.1”といったワードを入れて独自性を出す。
2)”3ヶ月で100万個の販売を達成”など、数字を入れて具体性を出す。
3)旬のワードを入れて、流行りネタの影響力を借りる。
(もちろん、旬だからと言って社会的に悪影響のあるネタはNG。また、虚偽内容を記したり、過度な誇張表現を行うことも絶対にしてはいけません。企業の信用問題に関わります。)

拡散性のある内容にする

拡散性のある内容にする

ネットで話題にされやすいインパクトのある題材を用いて、”どこかのメディアで採り上げられること前提”でプロジェクトを走らせるのもアリかもしれません。

この手法を用いた例として、前職で「男色系アプリ」を企画したことがありました。

アプリ配信時にプレスリリースを撒いたところ、超有名サイトのトップページで採り上げていただき、Twitterのリツイート数は2,000件を突破。1日あたりのアプリダウンロード数は10万件を超え、google playの無料ランキング1位をも実現してしまいました。

まさに狙い通り! 1枚のプレスリリースが、何十万人もの話のネタに繋がったのです。話題の収束と共に、これらの数値もあっと言う間に落ち込んでしまいましたが……。

このように、難易度は高いのですが拡散性のある話題さえ提供できれば、例え無名でも思わぬ爆発力を生み出すことだって可能なのです。Twitterのつぶやきでリツイート回数の多い文言を研究して、その中から拡散性の高そうな話題や言い回しを参考にしてみるのも良いかもしれませんね。

メディアに合わせた提案を行う

メディアに合わせた提案を行う

プレスリリースの配信先として、テレビ局や雑誌社も狙ってみるべきだと思います。これらの影響力は未だにめちゃめちゃ大きいものですから。
その際、それぞれのメディアの特性に合わせた書き方が必要です。例えばテレビ局の場合は、当然”動く絵”を視聴者に提供しなければいけないので、これに合わせたアプローチの仕方をするとウケがいいです。

また手前味噌な話となり恐縮ですが、おもちゃ屋の広報をしていた際、書いたプレスリリースを元に「めざましテレビ」の取材班を呼ぶことに成功したことがあります。

お店で「予約なし、当日販売のみ」と告知していた超話題の某おもちゃ。事前のお問い合わせ件数から「これは当日、500人程度の行列ができるな」と読み、「行列の絵を撮りに来ませんか?」という提案型のプレスリリースをダメ元でフジテレビに送ってみました。テレビ局なんて相手してくれないだろうな~と思っていたところ、なんと反応があり、当日の取材~翌日の放映に繋げることができました。

これが縁となり、以降もたびたび”絵”を撮りに来てくれたので、お店の知名度向上に貢献できたのかなと思っています。

このように、ひとつの話題でもメディアに合わせた書き方にすることでプレスリリースの注目度をグンと上げることが可能です。雑誌であれば、「こういうネタがあるのですが、〇〇という特集を組んでみませんか」といった、企画自体を提案してあげる手法も有効でしょう。

最後に

プレスリリースほどオイシイPR手法は無いと思っています。報道機関の編集者に「これは読者に伝えるべき話題」と判断してもらえたら、無料でスペースを割いて、その商品等を紹介していただけるわけですから(ありがたい……!)。知名度が低くても、やりようによっては莫大な予算をかけてプロモーションをしている企業よりも大きな効果を生み出すことも可能でしょう。
だからこそ、”配信する意味・目的”が忘れ去られたプレスリリースではもったいないと思うのです。視点や書き方をちょっと変えて取り組むだけで、紹介したい題材の魅力を最大限に引き出すことができます。さらに、より多くの人に広められるのですから。
配信代行を使うのも良いですが(被リンクが増えてSEO的にも効果ありそうですからね)、ぜひ自社でもガンガン開拓していき、プレスリリースの可能性を模索してみてはいかがでしょうか?
他にもいろいろ手法はありますが、今回はこのへんで。

と、偉そうに書いておきながら、まだこの会社でプレスリリースによる実績を築けていません……。ここに書いたことを実践していき、「ソニックムーブのサービスって便利だなあ」「なんか面白いことをやっている会社だなあ」と多くの方に感じてもらえるようにし、「ソニックムーブで働きたいなあ」「仕事を依頼してみたいなあ」に繋げていけたらいいなーと思っています^^

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