ソニックムーブデザイナーのcakeです。2023年3月に社内で開催したUXデザイン勉強会を実施しました。今回はその内容に関してのアーカイブ記事です。

UXデザイン勉強会開催の目的・ゴール

現在ソニックムーブではデザイナー主体でUX設計から参画するプロジェクトを進行していますが、いずれ他職能の方にもUXデザイン観点を持ってプロジェクトを取りまとめていただきたいのでUXデザイン勉強会を開催しています。

今回はユーザービリティテストのノウハウや段取りを共有する目的で実施しました。

本記事の主題はユーザービリティテスト被験者のリクルーティング(募集)から対面でのユーザービリティテストをするまでの流れです。

ユーザービリティテストとは

そもそもユーザービリティテストとはなんぞやというお話なんですが、「プロダクトやサービスの使い勝手を調べるため、ユーザーから直接フィードバックをもらうための手法」のことです。

フィードバックというのはアンケートへの回答や、実際のプロダクトをどう操作したかを観察することなどを指します。

ユーザービリティテストで行うこと

  1. 被験者の募集
  2. 会場手配・備品の準備
  3. プロトタイプやインタビュー原稿準備
  4. テスト当日の流れ
  5. 結果報告

4,5は次記事である「実施編」でご紹介します。

1.被験者の募集

今回は該当サービスを実際に利用している「リアルユーザー」を募集する必要があるケースに関してご紹介いたします。
リアルユーザーを募集したい背景としては「提供サービスの想定ユーザー層がマイノリティすぎる」「現在リアルユーザーからの問い合わせ・不満が多いので解消したい」などが挙げられると思いますが、メジャーではないアプリほどリクルーティングも大変になってきます。
リアルユーザー(以下、被験者と表記します)を募集する方法はおおよそ「リクルーティング会社に依頼」「(メルマガなどを使った)サービス提供側からの直接募集」の2パターンに分けられます。
2パターンそれぞれの被験者募集へのタスクリストは下記の通りです。リクルーティング会社様にお願いすると個人情報の取り扱いなど責任を持っていただけるのでとっても楽になるのですが、こちらでやることがない訳ではありません(>< ;)

 

<リクルーティング会社に依頼>
・募集を依頼する
・被験者応募用のフォームに使う設問をチェックする
・(リクルーティング会社と)スケジュール調整等やりとり

<直接募集の場合>
・募集文言を用意する
・募集フォームを開設する
・被験者として当選・落選した方に送る文言を作成する
・個人情報取扱同意文書を作成する

ユーザビリティテストのリクルーティング方法

ここで注意が必要なのが、募集時点で「テスト会場の場所や実施時間」を先に決定し、募集文言に含めておくことです。
もちろん、直接この会場でやります!と告知する必要はないと思います。ですが、「都内近郊」ぐらいの幅広さで書いてしまうと現地へどの路線で行くかなどのイメージが湧きづらく、応募者のモチベーションが上げられない…など応募数に影響するので最寄り駅とそこから徒歩何分くらいかまで書いておくのがベターです。

※しくじり小話ですが、レンタル会議室を借りたら高層階な上にエレベーターがなく被験者に頑張って階段で登ってきていただくことになってしまったので会議室の構造などは事前に調べておきましょう!

2.会場手配・備品の準備

さて、ユーザビリティテストに来ていただく被験者が集まったら現地で開催するために必要なものを準備します。主にテスト中の動画撮影と感染症対策が必要なのでそのための準備です。

<準備物>

・カメラ

・三脚

・当日触っていただくテスト用スマホ

・手指消毒用のアルコール

・端末消毒用のシート

・非接触型体温計

・会場に貼る「テスト会場はこちら」の紙

細かい話ですが当日使う会場の電源の確認、被験者が会場近くまで来た際をどうやって案内するかなどシミュレーションします。

3.プロトタイプやインタビュー原稿準備

当日被験者に触っていただくアプリやWebサービスのプロトタイプを準備します。(ユーザビリティテスト用のプロトタイプに関してはいずれ別の記事でもご紹介予定です!) 主にここでする作業は以下です。

・XDやFigmaで作成したプロトタイプの準備をする

・当日どういうテストとインタビューを実施するかの合意をお客様と取る

・被験者に試していただく操作の説明を入れたカンペを用意する

・ユーザーインタビュー原稿をまとめる

・社内の人やクライアントと集まって当日の流れを実際に行なってみる(プレテスト)

ユーザビリティテストでは同業他社アプリの利用状況などインタビューをすることがあります。せっかくリアルユーザーの方に来ていただくのでクライアントにも被験者へ質問したい事項をヒアリングし、インタビュー内容をスプレッドシートなどにまとめておきます。 ユーザビリティテストのテスト項目と合意イメージ それぞれ使いやすいツールで問題ないと思いますが、弊社ではテスト内容の説明やユーザーインタビューのリストをスプレッドシートに起こしています。表組みになっているとそれぞれの設問・被験者ごとに記入欄があるので便利です(・▽・)ノ これでユーザビリティテストの準備は完了です!
次回に続きます

実施編

 

素材を使用させていただきました

ダ鳥獣戯画様 記事本文のイラスト&勉強会時のスライドにつかわせていただきました

表情が豊かで可愛いのでおすすめの素材です!

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