こんにちわ!ソリューション事業部デザイナーのayaです。
ここ最近めっきり涼しくなりましたね。涼しさ通り越して寒いです。ほんと…。

さて。秋といえば?で思い出すとしたら「食欲の秋」「スポーツの秋」、そして「芸術の秋」!
今回は「芸術の秋」にちなみ美術作品に触れて、想像力を駆使し発想力を身につけるため素人張りの解釈と知識ではありますが、自分なりにあれこれ考察していきたいと思います。
そして「デザインにつまった…!」「何か気分転換したいなぁ」という方などにも、今からご紹介する美術作品に何かを感じていただけたらなと思います!

有名絵画を見てみよう。

抽象画の中でピカソに次ぐ有名な「エドヴァルド・ムンク」の作品、写実画といったら「モナリザ」や「最後の晩餐」などで知られる「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の作品2点をそれぞれご紹介していきたいと思います。

「叫び」/エドヴァルド・ムンク(美術館/ノルウェー)

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正面に立ち竦み悲壮感漂うこの人物を見ているだけで自分自身も緊迫感と不安を煽られます。真っ赤な夕焼けと正面と人物と風景が大きな湾曲で描かれていることが余計そう感じてしまうのかもしれません。

よく見てみると、歩道や後ろにいる人物には歪みがありません。
歪みがない部分を「現実にある風景」とし、歪まれている部分は「声にならない何かを全身で吐き出すような心情」として表現され、1枚の絵としてまとめられているように感じます。
それにしてもこの絵をそのまま見ると、視線の先には世にも恐ろしい何かを見てしまったのでしょうか?
目が飛び出してしまいそうなくらい大きく見開いています。
…と、素人すぎる平凡な解釈をあげてみましたが、実際にどういう意図をもって描かれたものなのか調べてみました!

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この絵は、ムンク自身が感じた幻覚に基づいて描かれており、日記にそのときの体験を次のように残されている。
『私は2人の友人と歩道を歩いていた。太陽は沈みかけていた。突然、空が血の赤色に変わった。私は立ち止まり、酷い疲れを感じて柵に寄り掛かった。それは炎の舌と血とが青黒いフィヨルドと町並みに被さるようであった。友人は歩き続けたが、私はそこに立ち尽くしたまま不安に震え、戦っていた。そして私は、自然を貫く果てしない叫びを聴いた。』
<文章引用>有名な絵画・画家 美術作品の解説

なんと…!
血の色で染まったような真っ赤な夕日に「自然を貫く果てしない叫び」に怖れおののき、夕暮れ時に起こる自然現象にムンクだけが感じる自然への狂気を全身で感じ、恐怖しながらも目をそらさず戦おうとしていた姿勢が描かれていたとのこと。
その強烈な風景を一秒でも早くキャンパスに残しておきたかったのでしょうか、荒々しく塗られた風景と人物が同じタッチで描かれていて、自然と一体になりそうなところを必死で留まるムンク自身を見ているようです。

…など、いろいろと妄想をかりたてられるムンクの代表作ともいえる「叫び」。
全てを理解することはできなくても、この絵に込められた思いや感情が時代を超えてほんの少しでも感じられることに改めて感動させられますね。

そして、「叫び」を調べているうちに面白い&驚き映像を発見!
※音が出るので音量注意です!

The Scream from Sebastian Cosor on Vimeo.

ムンクが日記で記した「私は2人の友人と歩道を歩いていた~」の部分を映像にて表現したものだそうですが、いやいやクオリティの高い仕上がりにビックリ!友人1人の体から黒いもやが出ているのを見たムンクが驚愕し恐怖する動きがコミカルに描かれて面白いですね。また違った一面で「叫び」を楽しめます。

「叫び」以外の作品もご紹介!

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「殺人者」
(オスロ美術館/ノルウェー)
明るい色彩で描かれていることが更に怖さが増すのにどこか惹きこまれます…。
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「太陽」
(オスロ大学/ノルウェー)
闘病を経て、正式にオスロ大学に依頼されたもので、命の源となる太陽の光が生命の強さを表現しているように感じます。
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「春」(オスロ美術館/ノルウェー)
柔らかい色彩が心地よく感じますが、どこか憂いを帯びた寂しい雰囲気を感じさせられます。

ムンクの描く生への不安を表現した作品の次に見るのものは、盛期ルネサンスの三大巨匠の一人天才画家「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の作品にいってみましょう!
今回は「モナリザ」や「最後の晩餐」を紹介…ではなく、事実上デビュー作となるダ・ヴィンチの作品をご存じですか?

数々の画家によって描かれきた宗教画
「受胎告知」/レオナルド・ダ・ヴィンチ(ウフィツィ美術館/イタリア)

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「受胎告知」は、二十歳を過ぎたダヴィンチが、師事していた彫刻家ヴェロッキオの工房で修業を積んでいた頃(1472-1473年)の事実上のデビュー作と考えられている。数か所に他の画家による筆が入っているようだが、ほぼ異論なくダヴィンチによる真筆とされている。

<文章引用>有名な絵画・画家 美術作品の解説

デビュー作とは思えない何もかもが美しい仕上がり!!
洋服の皺、陰影の付け方、陶器のような真っ白な肌の表現、建築的な構図など見れば見るほどほど惚れ惚れしてします。
ダ・ヴィンチの作品は、距離によって遠くのものの色を変化させる「空気遠近法」という技法の生みの親であり、この作品にもその技法が使われているそうです。20歳という若さで新しい技法を生み出せるとはまさに天才。う~ん、素晴らしい。

まだまだあります。ダ・ヴィンチの作品はこちら!

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「岩窟の聖母」
(ルーヴル美術館/パリ)
ルーヴル美術館(パリ)とナショナル・ギャラリー(ロンドン)と、ほぼ同じ構図・図柄の絵が二つ存在しているそうです。で、こちらがルーヴル美術館版。美術史で初めて見た時に人物の表情や油絵とは思えないほどのタッチにずっと教科書を眺めていました。個人的に、数ある宗教画の中でも特にイチオシです。
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「洗礼者聖ヨハネ」(ルーヴル美術館/パリ)
モデルとなったのが寵愛していた弟子ジャン・ジャコモ・カプロッティをモデルにしたという説があるそうです。この自信に満ち溢れた表情に人差し指を天に向けているのに何か意味があのでしょうか。ダヴィンチの絵には何か隠された謎があるのではないかとついつい疑ってしまいます。でもそうやってアレコレ妄想できるのが楽しかったりもします。( ´ー`)。о

以上、ムンクとダ・ヴィンチの作品を拝見し、様々な角度から表面とはまた違った物語が隠されていたりと歴史の一部を除いたようなそんな気にさせられます。実際に見られたらまた違った感動があるんでしょうね。
いつか現地でじっくり鑑賞できたらいいなと思います。

さて!ほんの一部でしかありませんが、数点の絵画を見ているとやっぱ現物観たいな行きたくなっちゃうなって思いますよね?!個人的にまだ行ったことのないオスロ美術館に興味津々!
そうは言っても海外に行くのはなかなか難しいのが現実…。。
でも大丈夫!日本でも海外の作品に触れることができますYO!ということで、美術作品を存分に楽しめる展示会を絵画や現代美術の一部のみですがご紹介 ( ´ ▽` )ノ

絵画作品に興味がある方はこちら!

ルオーとムンク
【場所】出光美術館(東京都)
【展示期間】2013年9月21日~2014年8月まで
エドヴァルト・ムンクの作品は「展示室4」で見られます!

モネ 風景をみる眼
【場所】ボーラ美術館(神奈川県)、国立西洋美術館(東京都)
【展示期間】ポーラ美術館/2013年7月13日~11月24日まで、国立西洋美術館/2013年12月7日~2014年3月9日まで
19世紀のフランス風景をモネの視点から存分に堪能してください。その他に、マネからピカソまで見ることができるそうですよっ。必見です!

絵画以外の美術を見に行きたい方はこちら!

うさぎスマッシュ展 世界に触れる方法(デザイン)
【場所】東京都現代美術館(東京都)
【展示期間】2013年10月3日~2014年1月19日まで
社会に対する人々の意識に変化を与えるデザインが、今より重要性を増しているなかで、そのようなデザインの実践に焦点を当て視覚だけでない、身体的体験を通じ、国内外のデザイナー、アーティスト、建築家、21組の表現を紹介してくれる展示会です!この展示会、気になります。チェックチェック。

美しき、ブラックリスト展 英国D&AD賞50年の軌跡
【場所】アド・ミュージアム東京(東京都)
【展示期間】2013年10月19日~2014年1月19日まで
最高賞である“ブラック・ペンシル”は、人々を驚愕させ、議論をよび、そして新しい時代を切り拓くクリエーティブのみに授けられてきたもので、ブラック・ペンシル受賞作品の全てとD&AD歴代プレジデント50人のセレクトによる作品を見ることができます!入場も無料ですっ。

デザインにつまったとき、新しい何かを発見したいときなどなど展示会はまさに情報場所として最適なのではないかなーと思います。
美術に限らず建築や陶芸などなどジャンルは違えど、考えることが不慣れな私に勉強になることもいっぱいです。
美術館を楽しむ上で、作品ひとつひとつに自分なりの答えを出したあとに解説を読んだりして相違を楽しんだりしてます。ものすっっごく疲れちゃいますが驚きも多いので楽しいです。
みなさんもぜひぶらりと足を運んでみてはいかかでしょうか(^▽^)/

※画像の使用については、著作権が切れた絵画を利用しています。
詳しくは下記を参照してください。
http://art.pro.tok2.com/L/Lists/Useage.htm

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